はがきに写真やイラストを印刷するとき、「幅と高さは何ピクセルにすればいいの?」と迷いやすいですよね。mmでは見慣れたサイズでも、画像編集ソフトではpxやdpiが基準になるため、数字が急にややこしく感じられます。
結論からいうと、一般的なはがきサイズは100mm×148mmで、350dpiなら1378px×2039pxが目安です。さらに、端まで背景を印刷するなら塗り足しを加えた1461px×2122pxで作成します。
この記事では、はがきサイズの基本から350dpiでの設定方法、写真をきれいに見せるコツ、印刷前の注意点まで、順番に整理していきます。初めてデータを作る方も、まずは必要な数字を押さえていきましょう。
はがきサイズとピクセル数の基礎知識
一般的なはがきは100mm×148mm
日本で使われる通常はがきや年賀はがきの基本サイズは、横100mm×縦148mmです。cmに直すと10cm×14.8cm、インチでは約3.94インチ×5.83インチになります。
この「仕上がりサイズ」は、印刷物が最終的に裁断される大きさです。デザインソフトで用紙サイズを指定するときは、横向きなら148mm×100mm、縦向きなら100mm×148mmと入力すれば問題ありません。
| 単位 | 横 | 縦 |
|---|---|---|
| mm | 100mm | 148mm |
| cm | 10cm | 14.8cm |
| インチ | 約3.94inch | 約5.83inch |
350dpiで必要なピクセル数
350dpiで作成する場合、はがきのピクセル数は1378px×2039pxです。横向きで使うなら2039px×1378pxに入れ替えます。
計算は「サイズmm÷25.4×350」で求められます。たとえば横100mmなら、100÷25.4×350=約1378pxです。端数はソフトや印刷会社の指定によって扱いが異なるため、入稿先に指定がある場合はそちらを優先してください。
300dpiや72dpiとの違い
300dpiなら1181px×1748pxが目安です。一般的な印刷では十分きれいに見えることも多いですが、写真や細かな文字をできるだけ滑らかに仕上げたいなら、350dpiでの作成が安心でしょう。
一方、72dpiでは283px×419pxほどしかありません。画面上では普通に見えても、はがきサイズに引き伸ばして印刷すると、輪郭がぼやけたり写真の粒が目立ったりしやすいんです。
350dpiで高画質に印刷するための考え方
dpiとピクセルは役割が違う
ピクセルは、画像を構成する小さな点の数です。数が多いほど細かな情報を含められますが、ピクセル数だけ大きければ必ずきれいになる、というわけではありません。
dpiは、1インチの中にどれくらいの密度で印刷するかを示す数値です。つまり、画像の細かさと印刷時の密度を合わせて考えることが大切。1378px×2039pxの画像をはがきサイズで使って、350dpi相当になると考えるとわかりやすいでしょう。
画像を後から拡大しすぎない
小さな画像を無理に大きくすると、ソフトが足りない画素を補って拡大することになります。見た目のサイズは大きくなっても、元の写真にない細部まで自然に増えるわけではないため、ぼやけやすくなります。
特にスマートフォンの写真は、撮影モードや保存設定によって画像サイズが変わります。写真を配置する前に、画像の縦横ピクセル数を確認しておくと安心です。人物や風景の写真なら、はがきいっぱいに使っても十分な大きさがあるか見ておきましょう。
高解像度ならファイルも重くなる
350dpiの画像は、72dpiの画像より多くの情報を持つため、ファイル容量も大きくなります。複数の写真や高精細な素材を重ねると、動作が重くなることもありますよね。
作業中は必要に応じてレイヤーを整理し、完成後に指定形式へ書き出します。容量を小さくするために、最初から低解像度で作るのではなく、作成時は高画質を保ち、最後に入稿条件に合わせて調整する方法がおすすめです。
画像編集ソフトでの具体的な設定方法
新規作成時に設定する項目
新しいファイルを作るときは、幅100mm、高さ148mm、解像度350dpiを指定します。カラーモードは、印刷会社へ入稿するデータならCMYKを求められる場合がありますが、家庭用プリンターやサービスによって異なるため、利用先の案内を確認してください。
Photoshopなどでpx入力をする場合は、幅1378px、高さ2039pxと入力します。mm指定とpx指定が混在すると、ソフトが自動で数値を変えることがあるので、幅・高さ・解像度を設定した後に、もう一度すべて確認するとよいでしょう。
| 用途 | 幅×高さの目安 | 解像度 |
|---|---|---|
| 仕上がりサイズ | 1378px×2039px | 350dpi |
| 塗り足し込み | 1461px×2122px | 350dpi |
| 仕上がりサイズ | 1181px×1748px | 300dpi |
塗り足しを含める場合
背景や写真をはがきの端まで広げたいなら、上下左右にそれぞれ3mmの塗り足しを加えます。仕上がりの100mm×148mmに、左右6mm・上下6mmを足すため、作成サイズは106mm×154mmです。
350dpiで換算すると、塗り足し込みは約1461px×2122pxになります。裁断時にわずかなズレが起きても、白いすき間が出にくくなる仕組みです。端まで色や写真を置くデザインでは、ここを省略しないようにしましょう。
文字や写真を配置する手順
まず新規ファイルを作成し、背景や写真を配置します。次に、タイトルやあいさつ文などの文字を入れ、仕上がり線から内側に収まっているかを確認してください。
四辺の端から少なくとも5mm程度は余白を取り、文字が裁断位置に近づきすぎないようにすると読みやすくなります。最後に実寸表示、または印刷プレビューで全体を確認し、文字が小さすぎないか、写真の重要な部分が切れていないかをチェックします。
高画質に仕上げるための注意点
仕上がり線と塗り足しを混同しない
塗り足し込みのデータを作ると、実際のはがきより少し大きなキャンバスになります。ここで注意したいのが、塗り足し部分まで完成品に残るわけではないということです。
裁断後に残るのは100mm×148mmの範囲です。端に置いた文字やロゴは切れてしまう可能性があるため、重要な要素は仕上がり線より内側に配置します。背景だけを塗り足しまで広げる、と覚えておくと迷いにくいですよ。
画像の縦横比と印刷範囲を確認する
はがきの縦横比は100対148、約1対1.48です。写真の比率がこれと違う場合、全面に合わせると上下または左右の一部が切れることがあります。
人物の顔や商品の全体像など、切れてはいけない部分があるなら、先にトリミング範囲を確認しましょう。反対に、写真全体を残したい場合は余白を設ける方法もあります。どちらが正解というより、デザインの目的に合わせることが大切なんです。
印刷前のチェックリスト
完成したら、次の項目を一つずつ確認します。サイズ、解像度、向き、画像の欠け、文字の誤りは、印刷後に気づくと修正が大変です。
- 仕上がりサイズが100mm×148mmになっている
- 350dpi、または入稿先の指定解像度になっている
- 塗り足しが必要なら106mm×154mmで作成している
- 重要な文字やロゴが端に寄りすぎていない
- 写真を拡大しすぎていない
- 印刷方向とファイル形式を確認している
家庭用プリンターを使う場合は、プリンター側の「用紙サイズ」「フチなし印刷」「拡大縮小なし」などの設定も見ておきましょう。データが正しくても、印刷時に自動拡大されると位置がずれることがあります。
よくある質問とまとめ
Q1. はがきサイズの350dpiは何ピクセルですか?
A. 仕上がりサイズ100mm×148mmなら、約1378px×2039pxです。横向きの場合は2039px×1378pxにします。
端まで背景を印刷するために上下左右3mmの塗り足しを付ける場合は、約1461px×2122pxが目安です。印刷会社によって指定値が細かく異なることもあるため、入稿前に確認してください。
Q2. 300dpiでもきれいに印刷できますか?
A. 300dpiでも、一般的なはがき印刷では十分きれいに仕上がるケースがあります。ピクセル数は1181px×1748pxが目安です。
ただし、写真の細部や小さな文字をできるだけ滑らかに見せたいなら、350dpiの1378px×2039pxで作ると安心です。解像度だけでなく、元画像の質やプリンター、用紙の種類も仕上がりに影響します。
Q3. スマートフォンの写真は使えますか?
A. 多くのスマートフォンで撮影した写真は、はがき印刷に必要なピクセル数を上回ることがあります。そのため、適切にトリミングすれば十分使える場合が多いでしょう。
ただし、SNSから保存した画像やメッセージアプリ経由の画像は、圧縮されて小さくなっていることがあります。元画像のサイズを確認し、はがきいっぱいに引き伸ばす場合は、ぼやけや不自然な輪郭がないかプレビューで確かめてください。
はがきサイズの基本は100mm×148mm、350dpiの目安は1378px×2039pxです。端まで印刷するなら、塗り足し込みの1461px×2122pxを使います。
数字を設定しただけで、すべてが自動的に高画質になるわけではありません。元画像を大きくしすぎないこと、文字を安全な位置に置くこと、印刷設定を確認すること。この3点まで押さえれば、失敗はかなり減らせますよ。
